多くの現場では、企画担当者が仕様を細かく詰めてからチームに伝える、という流れがよくあります。でも、そのやり方では、チームが一丸となって高いパフォーマンスを発揮するのが難しくなってしまいます。

企画は一人で作るものではない

本当に良い企画は、ビジネスの観点や、ユーザーの視点、エンジニアリングの制約、UI/UXの体験設計など、さまざまな角度から練り上げられていきます。 このプロセスには、職能を超えたコラボレーションが欠かせません。

もしもコラボレーションがない状態で企画が進んでしまうと、役割ごとの視点がぶつかり、企画が実行フェーズに入ったとたんに対立が生じてしまう可能性すらあります。

チームを巻き込むと、何が変わるのか?

企画の初期段階からチームを巻き込むと、次のような良いことが起こります。

目的や目標、制約条件など、企画の前提をチーム全体で理解できる。

チームメンバーが目的達成の手段を一緒に考えることで、企画担当者一人では思いつかない、より良いアプローチが出てくる。

自分たちで考えた内容だからこそ、チーム全体の納得感が高まり、実行段階でスムーズに進む。

開発者の早期フィードバックを得ることで、実装の難易度や効率性を考慮した仕様設計が可能になる。

企画担当者の役割は「まとめ役」

このようなコラボレーションを成功させるためには、企画担当者にはコミュニケーション力ファシリテーション力が求められます。 企画の目的や背景、制約条件をきちんと伝えたうえで、チーム全体が自由に意見を出せる場をつくる。そして出た意見を整理し、最適な方向にまとめていく。

そうして作り上げられた企画は、チーム全員で「一緒につくった」という実感を持てるものになり、結果としてプロダクトの完成度も高まります。